コサージュといえばシャネルのカメリア。

このようにイメージする方はとても多いですね…
以前の私もその一人。
カメリアといっても実はデザインが山程あります。


写真のコサージュは張りのあるコットンとスエードの葉を添えたカメリア。
私らしいカメリアを制作したいな、と何度も何度もミリ単位でパターンを作り直したデザインです。
ホワイトのカメリアの方は黒のジャケットやパンツスーツ、ブラックは黒のワンピースを好んで装う方に人気があります。
個人的には黒のニットに合わせるのが好きです。

シャネルのカメリアに話を戻すと
シャネルのデザイナーだったカール・ラガーフェルドはカメリアのコサージュをシャネルのアイコンとして現代的に再デザインした天才。
シャネルが生きていた頃は今のアイコンであるツイードのカメリアのコサージュはありませんでした。


シャネルがシルクなどのカメリアのコサージュを初めて発表したのは1923年。
当時社交会で男性が好んで白のカメリア(生花)を胸元のポケットに刺し(映画でもシャネルが愛したアーサー・カペルが胸元に白いカメリアのコサージュをつけているシーンがあります)、オペラ「椿姫」では白いカメリアが純愛の象徴でもありました。
1920年代のパリ社交会において、カメリアは好まれる花のひとつだったようです。シャネルにとってカメリアのコサージュを提案する事はブランドイメージを飛躍させるひとつの要素だったのでしょう。

そしてシャネルに一躍名声を与えたジャージ素材の服。

当時男性の下着だったジャージ素材を女性の服に仕立て、女性をコルセットから解放しゆったりとしたデザインの服を世に出したこと。

通常は胸元に飾るコサージュをそのジャージ素材のワンピースのベルトに装ったり、ドレスのバックストラップに装ってしまう。

そんな今までの常識にとらわれないシャネルの視点は本当に素晴らしい。
彼女は装いを通して女性の生き方を変えた人。
いつまでも私の憧れです。

Carole(キャロル)直径約9cm ¥16,500(税込)